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評決のとき〈下〉 (新潮文庫)

ジョン グリシャム
おすすめ度:★★★★★
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目には目を
おすすめ度 ★★★★☆

娘を強姦された父親が犯人を射殺します
主人公は弁護を引き受けますが・・・
黒人差別が残る南部の物語です
心情的には父親を応援したいのですが
復讐を認めてしまうと法治国家ではなくなってしまいます
グリシャムの出世作となりました



公平とは?多くのヒントが詰まってる
おすすめ度 ★★★★☆

差別とか正義とか良くわかんないんだけどさ。これだけは明言できる。

「人間が運用する限り、完全な法律は存在しない」

つまり現実の法律を運用するのは、正義の味方だけじゃない。脅迫だったり
裏金や出世欲だったり、そういう汚い部分もこの作品は、しっかり描いてる。
さすが現役弁護士時代のデビュー作だ、リアルだな。法律は万能じゃないし。
法律には利害調整的なところもあると、この作品は気づかせてくれた。

結局、一つの正論の裏には、多くの例外やスキマがある。だから弁護士は
膨大な判例資料を必要とする。だって人間の行動は、ロボットみたいに
パターン化できないでしょ。正論を高い所から一方的に、弱者に押付けて
いいのか?それだけで、テロや矛盾は収まるだろうか?公平とは?考える上で
多くのヒントがこの作品に詰まってる。

僕は、例外を排除した理想社会なんて、息苦しいだろうなと想う。例外は、
事故も生むが、そこから新発見もありうる。それで良いじゃん。例外がある、
だから面白い!だからファンタジスタ!!弱者にスキマや例外というチャンス
くらい、あっても良いんじゃない?
PS●男の使命か妻の安心か、里見の葛藤→『白い巨塔』
●レイスキラーとサミュエル刑事→『シャフト』タイディマン
●保釈金融屋と密売人サミュエル→『ジャッキーブラウン』(ラムパンチ角川



裁判の行方は?
おすすめ度 ★★★★☆

 書いた小説が次々に映画化される。それが気に入って、以前、グリシャムの小説を夢中になって読み耽った時期があります。彼の一貫したスタイル(新米の敏腕弁護士が、古参の大物検事を遣り込める内容)が好きだったのですが、今は少々飽きてしまって・・・・・。
 まあそんな下らない前置きはさておき、『評決のとき』はグリシャムの本の中で一番の傑作ではないかと思います。性犯罪の実態、銃社会が起こす悲劇、死刑制度の賛否、相変わらず色濃い差別意識など、米社会が抱える諸問題を凝縮した著者入魂の一冊と言えます。その中で特に、弁護人・検事・判事入り乱れての法廷論争は見応えがあり、あたかも陪審員席で白熱した論告を聴いているような不思議な錯覚に陥りました。第一級リーガルサスペンスの期待は裏切りません。果たして、弁護人ジェイク・ブリガンスは、強姦された娘の報復殺人を犯した被告の勝利を法廷で勝ち取る事ができるのか?
 上下巻合わせて長いですが、まだ読んでないという方がいたら是非一度読んでみてください。また、グリシャムは映画でいいよ。という方、勿体無いよ。とは言いませんが、小説には別の発見があるかもしれません。事実、陪審員の前でジェイクが被告人カール・リーの無実を訴える様は、かつて弁護士として活躍した著者自身に重なります。それは小説を読んで知りました。
 最後に、その迫真の演技がジェイクに奇跡をもたらしたと付け加えて起きます。映画ではほんの数十分程度のシーンですが、長らく読んで来た疲労感と感動が同時に訪れた感じがしたと記憶しています。



先を読むのが楽しみ!
おすすめ度 ★★★★★

幼い黒人の少女が強姦されるシーンから始まるこの作品。少女の父親は復讐のために犯人を殺害する。主人公の弁護士はその父親を弁護する。先がどうなるのかドキドキしながら読めた。この本を通してアメリカの黒人差別の根の深さを知ることが出来た。内容はとても重く暗いが最後に無罪の判決がでた父親が主人公に礼を述べたとき自分まで晴れやかな気持ちになれた。



最後が圧巻
おすすめ度 ★★★★★

まずテーマが難しい問題。自分の娘を白人に強姦され、その白人を殺した黒人。
自分だったらどうするか?しかし復讐を認めていいのか?なかなかデリケートです。
自然と読者は死刑制度や差別問題などについて考えてしまうのではないでしょうか?
KKKもでてきたりと、アメリカの闇の部分が書かれている。
もちろん読み応えは十分!後半からドキドキして、最後の裁判のところは印象的。


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