よく出来た、小説でした。筆者なりの大正時代の捉え方があって、楽しかったです。また、戦闘シーンの描写も迫力があって良かったです。ストーリーとしては、もう少し序盤に出てくる俵田芙代子さんとの展開があると女性ファンとしては嬉しかったかな。その点のみマイナス★一つで。他の方も書かれていますが、ドアマースという悪魔がとても魅力的に描かれていました。ライドウの事を愛していて、大事にされたいという彼女の気持ちが甘酸っぱく、キュンとなりました。この独特な女性の感情を描写するとは!素晴らしいですね!私自身も好きな人と一緒にいる時は、いつも身体のどこかをつないでいたいと思うから。
なんでこうも可愛いんだろう…おすすめ度
★★★★☆
真・女神転生3ノクターンの小説を読んでいたので、あの作品でも感じたきちんと原作を下敷きにしており、かつオリジナルのカッコイイ部分を期待して買ったのですが、見事正解でした!
ライドウはノクターンの主人公と同じくあまり話さず自分の意思というものを主張しませんが、後半に少しだけしています。けれどイメージを壊すようなことでもないですし、むしろライドウの新しい魅力として表現されています。
時間軸としては原作前の設定らしく、そこここでそれをうかがわせる部分があります。けれどゲームに登場したメインキャラクターは全員登場しているので雰囲気は同じで、鳴海はゲーム以上に嫌な奴です。
今作で一応敵は二人いてそのどちらとも決着はつけた形なのですが、あまりしっくりきません。
いつのまにか始まっていつのまにか終わってたみたいな。戦闘シーンも少なめなのは原作から考えて仕方ないのかもしれませんが、せめてどっちかをじっくり書き込んで欲しかったです。
けれどそれをふまえた上であっても「読んでよかった!」といえるのはやはり仲魔の存在があるからでしょう。
ノクターンの時のネコマタでもそうでしたが、小説オリジナルの仲魔として「ドアマース」という狗魔
が登場します。このドアマースはライドウが大好きで、ライドウの一挙手一投足に敏感に反応して尻尾をぶんぶんふるわけですが、それが可愛い!ライドウの仲魔は小説では3体と少な目なのですがどの仲魔も可愛くて気になりませんでした。むしろ満足です。
決める時は決めて、和む時は和むおもしろい小説でした。
「ライドウ対超力兵団」がイマイチだったという人も是非。おすすめ度
★★★★☆
ゲーム「対超力兵団」の直前を描いた作品です。金子一馬氏の書き下ろしのイラスト有り、知る人ぞ知る「葛葉キョウジ」が登場するなど、サマナーファン垂涎の内容だと思います。ゲームではあまり描かれなかった鳴海(劇中で下の名前も出ています)の日常、主人公ライドウの過去も描かれています。ただ、「主人公は空白の設定」というメガテンの不文律を破って付けた設定を話の本筋に絡ませてしまったあたりはマイナスかもしれません。
勿論悪魔も登場しますが、ライドウの使役する悪魔は少ない上、新規(ゲーム未登場)の悪魔もいるのでこの点は賛否両論かと。他にも、鳴海や業斗、ヴィクトルなど登場人物の性格が少し変わっているなど、欠点も幾つか。特に鳴海はゲームでは「単に飄々とした男」という感じだったのが「金に汚い遊び人」になっています。また、ダブルアクションの「コルトライトニング」で超精密射撃を行ったり、銃弾を拳銃を使わずに撃発したりと、「ありえないだろ」という描写も。
今一つな所も無くは無いですが、世界観を壊しておらず、展開も面白く、十分楽しめると思います。ライドウの堅物ぶり、キョウジのグロテスクさなど、見所も多いです。特に鳴海の「ラッキー男」ぶりといったら。知らず知らずのうちに「難事件」を解決してしまうところは某漫画の迷探偵のよう。また「ライドウ」と「キョウジ」、同じ「葛葉」でもどう違うのかが説明されているなど「デビルサマナー」の世界を良く知るにはもってこいだと思います。この世界感に酔いしれることが出来たなら即買いです。
楽しめましたおすすめ度
★★★★★
ゲーム上の設定が見事に生かされています。テンポの良い活劇を観ているよう。
登場人物も全く崩れていないので、サイドストーリーとして楽しめます。
ゲームでは無口(?)だったライドウが、そのイメージを壊す事無く、話し行動し仲魔を使役する。彼ならきっとこんな感じだろうな〜といちいち納得出来ました。
こういう番外編なら大歓迎。
最後があっという間というか…非常に唐突だったので、続編を期待したいですね。
買ってよかった
おすすめ度 ★★★★☆
まず金子さんのイラストに目を奪われてしまいました。
挿絵がないのは残念ですが、ライトノベルではないので仕方ないですね。
キャラは全く崩れていないので、ゲームから違和感なく入れると思います。
ゲームで全くしゃべらなかったライドウの(馬鹿が付くほど)真面目な性
格が台詞の端々に見えますよ。
ゲームのノベライズとしてではなく、普通の文芸書としても十分通用すると
思います。
ドキドキしながら読み進めましたが、終わった時は正直「もう終わり!?」
と思ってしまいました・・・次回作は出るのでしょうか・・・
続いて欲しいという願いを込めて、星4つです。