ミステリーというよりもおすすめ度
★★★★☆
日本推理作家協会から賞をもらっている作品だが、
ミステリーというより、雰囲気で読ませる小説という気がする。
それはもちろん、香菜里屋と工藤という魅力ある店とマスターのおかげなのだが。
ミステリーとしては、鯨統一郎の歴史モノのような強引さがもっとあってもいいとおもう。
その分星ひとつ減点とした。
男も40を過ぎれば、香菜里屋のような隠れ家的な場所を
一つや二つ知っておきたいところだが、
現実にはなかなかうまくはいかない。
この作者に関しては、いろんなシリーズ物が出ており、
もう少し読んでから、評価したい。
香菜里屋シリーズ
おすすめ度 ★★★★☆
「香菜里屋」が舞台の作品を何冊か大変面白く読んだ記憶があるのですが、
これはちょっと悩んでしまいました。
お料理が美味しそうだし、マスターの安楽椅子探偵ぶりもいい感じなのですが、
どうもしっくりこない。
それはどうしてなのかと考えた私なりの結論ですが、
多分、ストーリーがひねりすぎだなんだと思います。
マスターに突拍子もない謎解きをさせようとするあまり、
話の裏の裏をかいてしまっているのではないでしょうか。
つまりやり過ぎなんでしょうね。
私も常連になりたい素敵なお店が舞台なので、
次の作品に期待します。