今見てもけっして古くない、男女7人。やはり大竹しのぶさんの演技力が最高にいいです。可愛くて憎めない女性だなと思ってしまいました。夏物語と比べると最後まで恋愛のドロドロがあり少し暗いのですが、こういう話もせつなくて秋にはいいかなと思いました。この季節にみたいドラマですね。
僕にとって、“原点”です。おすすめ度
★★★★★
この作品は、僕に“ドラマ”というものを初めて意識させたものです。
リアルタイム放送時、僕は小学生で夏〜秋と本当に面白く観ていました。
もちろん、小学生ですから全ての意味を理解していたわけではありません。
でも、夏が全編コメディータッチでひたすら面白いという印象だったのに対し、
秋はシリアスさがグンと増していて、何とも言えない衝撃が残ったのを覚えています。
この後、中学〜高校と野島伸司・北川悦吏子の時代を経験し、
CSの時代になってから現在まで、自分の前々世代の、
超本格派の一流ドラマ(山田太一・倉本聰)にはまっていくのですが、
原点はやっぱり男女です(今観ても本当に面白い!)。
男女がなかったら、ドラマというものを好きになっておらず、
結果的に山田太一作品を知る事もなかったかも知れません。
本当に感謝しています。
今、テレビは箸にも棒にもかからない駄ドラマで溢れていますが、
小学生にとって原点になり得るようなドラマは出てくるのでしょうか……。
年齢ごとに違った楽しみおすすめ度
★★★★★
このドラマが放送された頃は確か高校生(しかも田舎の)。すごく楽しくて、学校でも毎週話題だった。
20歳の頃にレンタルビデオでふと全部もう一度みた。高校生の頃は何がおもしろかったんだろう?と思えるほどちょっとは大人の事情もわかってまるで別の作品のように楽しめた
それからはまだ観ていないがきっと今観たらまた違うポイントを楽しめることだろう。10年置きくらいにみたくなる名作だと思います。
クリスマスになると思い出す・・・
おすすめ度 ★★★★★
「男女7人夏物語」から通して、リアルタイムで観ておりました。
明石家さんま、大竹しのぶ、片岡鶴太郎といった俳優陣を見て、コミカルなお笑いドラマを想像していたところが大違い。非常にシリアスなドラマでしたね。そして今回DVDを購入して、「夏物語」「秋物語」の両作品をじっくり見直すと、トレンディ・ドラマ、恋愛ドラマと言う言葉では語りつくせない、内容の深さを改めて実感いたしました。
これらの作品、ストーリーの根本に一貫して流れているのは、「人間が好きや」というさんまの台詞に代表されるテーマであると感じています。さんまが岩崎宏美と大竹しのぶに対して優柔不断な状態から抜け出せない理由、片岡鶴太郎がお節介ともいえる仲介役ぶりを繰り返す理由、そして「悪女」手塚理美がさんまの岩崎宏美に対する不義理に怒り、泣きながらつかみかかる私の一番好きなシーン、その他記憶に残るシーンはすべてこの「人間が好き」というテーマにもとづいて、展開されていたように感じています。そしてラストシーンはクリスマスの川崎駅。過去の回想シーンが流れて「だからこれでいいんや」と視聴者をちゃんと納得させるラストは鎌田敏夫脚本、生野慈朗演出の本領発揮でした。
なお、BGMとして「夏物語」ではSHAKATAKのアルバム「INTO THE BLUE」、「秋物語」では同じくSHAKATAKのアルバム「GOLDEN WINGS」が使われていました。現在は両方とも廃盤ですが「DEJA VU」や「GOLDEN WINGS」といった盛り上がるシーンでかかっていた曲は、SHAKATAKのベスト盤に入っています。
時が経っても色褪せない、何度でも観たくなる数少ないドラマの一つでありました。
概要
『男女7人夏物語』の最終回で結ばれた良介(明石家さんま)と桃子(大竹しのぶ)だったが、マイケル・ジャクソンの全米ツアーを取材しているはずの桃子が実は帰国しており、しかも別の男(柳葉敏郎)と同棲していることを知り良介は愕然。
『-夏物語』が、夏から秋にかけてのストーリーであったのに対し、この『-秋物語』は秋から冬にかけての季節が舞台。前作で評判となった明石家さんまと大竹しのぶの絶妙なやりとりも、その掛け合いを踏襲しつつ、本作では寂しさや大人としての事情や苛立ちなどの、ディープな感情を表現しており、季節にマッチしたこのドラマのシリアスな面を強調している。『-夏物語』からの続投は、貞九郎役の片岡鶴太郎だけだが、体育会系の純情男に扮した山下真司と、コケティッシュな岡安由美子の、まるで小学生の恋愛のような、なんとも初々しいデート・シーンが楽しく、やもすれば沈みがちなこのドラマに軽快なリズムを与えている。(斉藤守彦)