面白い。おすすめ度
★★★★★
「ゲームの理論」は知っていたが、ジョン・ナッシュによるものだ
とは知らなかった。統合失調症の描写、ナッシュの暗号解読の描写が面白かっ
た。暗号解読の描写までサスペンス風だったのだが、後半はナッシュの半生を
描く。長い作品だったが面白く一気に最後まで観た。シミュレーションゲーム
でお馴染みの六角マスを考えたのもジョン・ナッシュというもの知らなかった。
しかも特典映像にはジョン・ナッシュ本人も撮影現場に登場している場面もあ
る。主演のラッセル・クロウの演技と本人を比べるのも面白い。原作は、本人
はまだ生きているのに脚色した伝記というのが不思議。
感動的な映画だと思いましたおすすめ度
★★★★★
私は、感動的な映画だと思いました。
人間的感情を排除した抽象理論だけを扱うはずの数学者の生涯を描いているのに、こんなに胸が打たれる映画になるのか、不思議に思います。数学者といえども、自らの人間的な(或いは病的な)問題を抱え、一方で時代に翻弄されながら生きている姿が、余計に鮮明に浮き彫りになるからでしょうか。
映画の細部にわたる作り込みもいいと思いました。50年代の古き良きキャンパスの雰囲気がフンダンに描かれている大学・大学院時代とマッカーシー赤狩りの緊張の時代から、70年代には、長髪・反体制風の学生達に、彼の奇異な風貌・奇行ゆえに容赦なくからかわれたり、90年代には、現代風の学生達に既に理論の上では伝説となっている彼が、憧憬とともに迎えられ、自分を取り戻していったりと、ストーリーとは別に、時代毎の匂いや雰囲気も丁寧に描かれていたように思います。
献身的な妻の姿も、印象的でした。家族は、幻想と現実を行き来する彼にとって、現実そのものの象徴。
その全てが、最後のスピーチに収斂されていくのですが、見てのお楽しみですね。頭が数学者すぎて、女性に洒脱な言葉もかけられなかった彼が、スピーチの後、年老いた妻にかける言葉が、なんとも深い気がしました。
ラッセルクロウの演技力に脱帽おすすめ度
★★★★☆
ゲーム理論で有名なナッシュ均衡の発見でノーベル経済学賞を受賞したジョン・ナッシュの苦悩と栄光を描いた物語
苦悩といっても天才なだけに周りに理解されないとかいうのではなくて、統合失調症を患ってしまったことによる苦悩で、その闘病生活が克明に描かれていました。ラッセルクロウ演じるジョンナッシュが病と闘う姿、また、その妻の支えの素晴らしさには感動します。
病気の苦しさがうまく描写されていて、よく伝わってきて途中胸が苦しくなるけれど、終わり方は美しく終わっていてよかったです。
思い部分もあるけれど、心に残るヒューマンドラマが見たいかたはぜひ☆
実話を基にした映画は難しい。おすすめ度
★★★★☆
私はこの映画が実話だとは知らずに見ました。
最初は傲慢で人間関係がうまくいかない数学者の話かと思って見ていたのですが、中盤に入って・・・怖い怖すぎる!ホラー映画顔負けの怖さでした(個人的に)。実際あのような症状なのかは不明ですが、統合失調症で混乱するナッシュの視点が体感できます。
後半は妻に支えられながら努力していく姿が描かれ感動的に終了します。
指摘されているように実話映画とするにはやや美化されているきらいがあると思います。病気に重点をおいているのでかなり編集されています。
妻の視点から描かれているストーリーだったらまた違う印象かもしれないと思いました。原作となった本もオススメ。
見ていてだんだんとラッセル・クロウの顔がトム・ハンクスに見えてきました・・・。なぜだろう。
素晴らしい映画なんですが・・・
おすすめ度 ★★★★☆
アカデミー賞もゲットして、本当に素晴らしい映画なんですが、観ていて疲れてしまいました。
本当に素晴らしい映画とは、何度観てもそう感じる映画だと思いますが、私はもう観たくないと感じてしまいます。
概要
プリンストン大学の数学科に在籍している数学の天才ナッシュは、念願のマサチューセッツ大の研究所で働くことに。ところが彼のもとに諜報員バーチャーがやってきて、雑誌に隠されたソ連の暗号解読を依頼する。彼は承諾するが、そのことがやがて、彼の精神を侵していくことに…。 実在の数学者の伝記をもとにロン・ハワード監督が映画化。数学者の半生をつづりつつ、エンタテイメント性にもすぐれた点が素晴らしい。特に諜報員に命までおびやかされるナッシュの苦悩の真実が明かされるスリリングな後半は見事だ。
ラッセル・クロウがナイーブなハートをもったナッシュを熱演。またジェニファー・コネリーは本作でアイドル女優から演技派に。彼女は本作でアカデミー助演女優賞を受賞。ロン・ハワードは監督賞、ほか作品賞などを4冠に輝いた。(斎藤 香)