子安武人氏の好演が光る、ドラマCDシリーズ第4弾おすすめ度
★★★★☆
『ひぐらしのなく頃に』ドラマCDシリーズ第4弾。『暇潰し編』を再現しています。
このドラマCDシリーズ、原作に忠実ながらもしっかりと音声ドラマ向きに起こし直したシナリオと、レベルの高い声優陣による好演が非常に好印象なのですが、プロデューサーの高宮宏臣氏が全編ドラマCD化を確約してくれている点も大変嬉しいですね。
今編『暇潰し編』は、CD3枚組み、総収録時間3時間47分程と、5時間オーバーだった『綿流し編』『祟殺し編』に比較すると短めですが、これは原作のボリュームが半分程度であるためで、同じく3枚組みだった『鬼隠し編』と比較すると原作の再現度は遥かに上回っています。ただ今編は、元々メインキャラがほとんど登場しない内容なだけに、やや物足りなさを感じたのも事実ですが、これはやむを得ないでしょう。
このドラマCDシリーズで起用されたメインどころの声優さんは、アニメ版にも起用されているのですが、今編主役の赤坂衛役についてはアニメ版の小野大輔氏から子安武人氏に変更されています。ただ、CDを聴いた限り違和感は全く無く、むしろ子安氏の方が幅広い演技力を有されているため、より聴き応えがあるように感じました。特にアニメ版では割愛されていた麻雀シーンにて赤坂に「素敵な凄み」が出てくるシーンや、原作通りの展開になった誘拐犯との駆引きシーン、梨花の真意を知った後の慟哭シーン等は、子安氏の本領発揮といった印象でしたね。
このまま赤坂役は子安氏でいくのかとも思いましたが、アニメ版『ひぐらしのなく頃に解』を視聴した所、赤坂役は小野氏に戻されています。この先ドラマCD版ではどちらの配役になるのか?少々気になる所ではありますね。決して小野氏に不満がある訳ではないのですが、やはり子安氏に一日の長があるようです。
現在既に第5編『目明し編』はリリースされ、その先の展開も非常に待ち遠しい所ですね。良質の音声劇に期待します。
原作の忠実な再現おすすめ度
★★★★☆
本編も原作のエピソードを極力削らず、個性的なキャラを実力派声優が演じているので、従来どおり原作の忠実な再現が行われています。これを作ったスタッフには相変わらず脱帽してしまいます。また赤坂役の子安さん。新米で少し情けない役どころをきちんとこなされています。
ただ今回は主要キャラが赤坂、梨花、大石に限られ、いつもの部活メンバーが登場しないので、あの独特の賑やかさはありません。これは原作の性格上仕方のないことですが、圭一たちの掛け合いを楽しみにしている人には面白みに欠ける内容だと思います。特に麻雀シーンや北海道の旅館シーンはいくらか退屈に思うかもしれません。
そんな中、「赤坂と梨花の邂逅」「誘拐犯との格闘」「赤坂の懺悔」は聞きごたえがあります。にぱーを連発して妄想したり、誘拐犯に情けを求めたり、梨花の死に号泣したりする場面は十分聞く価値があります。
祟殺し編の次に欠かせないお話おすすめ度
★★★★★
この物語はひぐらしで繰り返される惨劇の謎を解く為に、欠かせないお話です。
同時にこのパラレルワールド的な世界の秘密の扉を覗かせた内容になっています。
今作では新たに赤坂役に子安武人氏を起用された用で、アニメとは違う声になった事で
最初は戸惑いましたが… エリート的で品のいい男性役にとてもハマっている方なので
楽しみにしています。
原作の後半にも伏線として繋がっていくので、今まで推理できないなら読まなくても…
と思っていた方にも是非聴いて欲しいです。
祟殺し編と合わせて最重要なお話
おすすめ度 ★★★★★
この話はオヤシロ様の生まれ変わりと敬えられる古手梨花と、公安部所属の赤坂衛との出会いを描いたお話です。
祟殺し編の梨花の死について、より深めるもので同時にひぐらしという世界の本来の主人公は
古手梨花だったんだなと思わせてくれた作品です。
原作を全てプレイした私も、推理はできなくともこの話が祟殺し編と対以上に重要だったんだなあ…と感慨深いです。
暇潰し編という題名のせいか飛ばしていいとお考えの方もいらっしゃるでしょうが、この話
なしにしてひぐらしの謎は解けません。
アニメよりも原作に近くTIPSも掲載しているので、原作をプレイしていない方にも
オススメな内容です。