兄妹漫画の金字塔おすすめ度
★★★★★
非常に興味深い作品です。
他の人たちが兄と妹の恋愛について語られていますので、俺はちょっと違った視点から書いてみようと思います。
主人公の耕四郎は、まさに現実のサラリーマンを絵に描いたような人物です。
月日が過ぎていくのに気付かず、春の桜に対して感慨に耽る事もない
恋愛に対しても至ってクールで、年齢相応、もしかしたらそれ以上の現実に対する妥協があります。
大人になると社会の理不尽や不条理にも慣れて来てしまって、「そういう事もあるか」程度で済ませて諦めてしまう。
これは耕四郎の大人ゆえの考えであり、元来彼が持っている性格でもあります。
対して七夏は、その全てに対して「やってみなくちゃわからない」という性格をしています。
これは彼女の若さゆえの信念であり、元来持っている彼女自身の性格でもあるのでしょう。
そういう妹に惹かれ、押されていく形で耕四郎は変わっていきます。
兄妹の恋愛という禁忌と同時に、耕四郎の精神的な成長を描いている当漫画は
やはり5巻までないと語り尽くせなかった事でしょう。
TVアニメ版と原作を比較するおすすめ度
★★★★☆
アニメから入った者です。
全巻通しての感想ですが、スクリーントーンを一切使わない絵柄のため、少々ボテボテしているように感じました。絵柄の好みは大きく分かれると思います。着彩は柔らかくて好感。
ストーリーはアニメと骨格は似ていますが、原作が高3になるまで描かれていて、二人の将来の進路や方向性がはっきりしているので読者にある程度将来の予測がつき、個人的にはまあまあ消化できました。あと、アニメ版には余り無かった、結婚に対する考え方(耕四郎・千鳥・母親それぞれ)、結婚できなくても愛するということ、をより多く描かれています。原作は大人向きでこのテーマそのものをより深く読むことができると思います。そういう意味でTV版とは違うのだと思います。
類型的な妹萌えではないのだけれどおすすめ度
★★★★☆
~兄妹という障害がなければごく普通のラブコメに収束したのかもしれない。それゆえ二人の愛が確認される以前の1~3巻まではコメディーの部分を多く含んでいて、兄の葛藤を描きつつも、いわゆる禁断の愛系の暗さは少ない。また、ここにおいて妹への愛情を説得力あるものにするストーリー的必然があるため、妹・七夏は尋常ではないほどの可愛さで描かれている~~(個人的には、だが)。正直、作者の策謀と知りつつも萌える。だが萌えにより4~5巻の二人の苦しみがリアリティを伴って感じられるのだと思う。以降2人のみの世界が描かれ、内容展開に不満がないわけではないし、読者の抱いた萌えを美しく昇華させてくれるわけでもないが、ご都合主義的なストーリー引力から逃れたことを考えれば、これ以上望むものは何も~~ないといえるのではないか。金字塔といえるかどうかはわからないが、今後兄妹ものといえば、これ、といえるぐらいの作品であると思う。~
禁断のラブストーリー?おすすめ度
★★★★☆
ラブストーリーのセオリーに、どれだけ大きな障害を作れるかというのがあるけど、この物語では兄弟という大きな壁を作ってる。血の繋がらない妹の延長にあるものだろうけど、これを受け付けないという書評が多いのは、この設定が成功だったのだと思う。
絵に対しても、スクリーントーンを使用せず、こだわりが感じられた。大変だったろうなぁと思う。でも、そのおかげで手書きの暖かい空気が生まれて、それがストーリーとの相乗効果をあげていると思う。アニメも見たけど、絵的に漫画の方の七夏の方が、かわいいと思った。
ドキドキする気持ち、忘れていませんか?おすすめ度
★★★★☆
この作品はつい最近DVDで偶然知ったのですが、
不思議な感じのする興味深い作品ですね。
表面的に捉えたら、生々しく違和感のある結末かも知れませんが、
1巻からじっくり読み解いてみると、少しずつ二人の気持ちの動きが掴めてきます。
アニメでは耕四郎と七夏の幼少時代のエピソードが描かれていたりと多少違った見せ方をしているので、
できれば併せて見てみればより深く兄妹のことを知ることができると思います。
物語は基本的に兄妹二人の視点で展開していくため、下手をすれば二人だけの世界になってしまいそうですが、
千鳥という存在がいわゆる「一般社会の常識との境界線」を明確にしていて、
結果二人の状態がきわどく浮き彫りにされており、より明確に物語に輪郭と深みを持たせることに成功していると思います。
偶然なことに自分にも12歳年下の妹がいるため、最初は複雑な心境でしたが、純粋に暖かく切ない良作だと思います。
賛否両論集まるのは、良い作品の証拠。
このレビューでもし興味を持っていただければ幸いです。
長文になってしまい申し訳ありません。