これまでの作品に比べると円熟した感じがします。おすすめ度
★★★★★
これまでの作品に比べると自然や人間の心を超越した崇高さが感じられます。
"The River Sings"は激しい感じで躍動感があります。滝のイメージがします。
"Long Long Journey"は豪華客船に乗ってのんびりと船旅をしている感じですね。
"Sumiregusa"は初め、まさか日本語とは思っていませんでした。
J-Popのような言葉が分かりすぎる煩わしさが全く感じられませんでしたから。
前にPanasonicのVIERAのCMに出てきたときよりも一層厚みを増しましたね。
エンヤとしてはあのままではちょっと物足りないと思ったので、あの後手直ししたのでしょう。
"Amid The Falling Snow"は冬に聴くとピッタリですね。心が温まります。
今回はゲール語の曲はありませんでしたが、ローマが考えた架空の言語"Loxian"の歌が何曲か入っていました。
トールキンのエルフ語の影響を受けて作ったのです。
またまたいいですねおすすめ度
★★★★★
「ア・デイ・ウィズアウト・レイン」から5年...。長かった〜。
でも待ったかいがありました!個人的に「アマランタイン」は前作よりも好きですね。前作の印象は明るい曲が多く、ポジティブな感じでよかったのですが、初期の頃のようなエンヤらしい曲もまた聴きたいなと思っていたのです。なので「レス・ザン・ア・パール」や「ザ・リヴァー・シングス」のようなマイナーな曲があってよかった!
「イフ・アイ・クッド・ビー・ホウェア・ユー・アー」や「ア・モーメント・ロスト」は絶品です。個人的にはエンヤの美声がより引き立つ前者が好きですね。
そしてサビがエンヤらしい「イッツ・イン・ザ・レイン」、「ロング・ロング・ジャーニー」なども素晴らしい。
期待を裏切らず良質な音楽を作ってくれた彼女はすごいと改めて感心してしまいました。
深い声の層おすすめ度
★★★★★
エンヤのアルバムはすべて聴いてきましたが、おそらくこの「アマランタイン」ほど、彼女の声の層を楽しめる作品はなかったと思います。12曲中、インストはたった1曲。極めて珍しいケースです。
ライアン夫妻によって作られた架空の言語で歌われる数曲や、およそ日本の歌には聞こえてこない、完全に幻想と夢の世界のような「SUMIREGUSA」、そして詩とメロディーの絶妙な組み合わせ。
40代も半ばを迎え、エンヤはいよいよ円熟の時を迎えつつあるようです。
防音マンションに住みたいおすすめ度
★★★★★
「何だこの音楽は??」と惹きつけられ、何十もの音を多重録音して紡ぎ上げた楽曲だと聞いて驚愕してから、20年近くの時が経つ。それ以来ずっと、「ああ、これエンヤだよね」という、分厚く美しい音の世界を、期待をまったく裏切ることなく聴かせてくれる。テレビ番組やCMに幾度となく楽曲が使われるのも、その安定性とオリジナリティーを鑑みれば当然だろう。
今回のアルバムで気に入ったのは、月並みだが「菫草(すみれぐさ)」。あの松下のプラズマテレビ「VIERA」のCMは、白い衣をまとった小雪とともに強烈だった。小雪の名前は歌詞にも織り込まれている。そのほか、エンヤのために作った人工言語の歌詞で歌われる「The River Sings」が良かった。この音作りでリズム感も出せているところは、いつもながら凄い。人工言語の響きが多少はアディエマス (こちらも癒し系音楽の代表選手) を想起させるが、しかしやはりエンヤの音楽がしっかりと展開されている。
エンヤの音楽は、イヤホンや貧弱なミニコンポでは聴きたくない。防音マンションに住んで、大音響でどっぷり浸かりたい。癒し系音楽が、別の意味で私の心を掻き乱してくれる。そんな心を、「Long Long Journey」あたりの曲が再びなだめてくれるのである。
あのエンヤが帰ってきました
おすすめ度 ★★★★★
初期の『ケルツ』『ウォーターマーク』『シェパード・ムーン』には、氷の刃のような緊迫感がありました。
その後、音調は暖かみを加え、幸せ感が豊になりました。
音質は丸くなり、緩みをすら感じさせました。
しかし、この『アマランタイン』には、再び緊迫感が戻ってきています。
たとえば、4曲目の「イフ・アイ・クッド・ビー・ホウェア・ユー・アー」、9曲目の「ア・モーメント・ロスト」、10曲目の「ドリフティング」
そして、最終12曲目の「ウォーター・ショウズ・ザ・ヒドゥン・ハート」で頂点となります。
癒しの音楽と言うよりも天上の音楽と言っても過言ではないでしょう。
さらなる高みに到達したエンヤ
絶対のお奨めです。