感情移入できる身近なキャラクターおすすめ度
★★★★☆
今回の話は、ゲームをやった事がある人にとっても、新鮮な驚きにあふれています。
第1巻では、ゲーム本編のシーンを振り返りながら少女達の出会いが語られましたが、
今作からは一気に物語の核心に迫っていきます。ゲームでは省略されていたエピソー
ドによって世界観に厚みが加わり、「なるほど、そういう事だったのか!」という発見が
少なくありません。
第2巻のトーンは、サブタイトルからも分かるように、第1巻に比べてシリアスな部分
が多くなっています。そして、ライズを始めとした少女達の内面にスポットが当てられ
ました。つまりこのCDは、悩みや葛藤を抱えながらも、自分を信じて生きようとする
彼女達を描いた「人間ドラマ」であって、決して「恋愛ドラマ」ではない点に注意が必要
です。キャラクターの表面的な容姿や、甘い仕草に興味がある人は肩透かしを食らう
でしょう。それでも、登場人物を全人格的存在として捉えた素晴らしいシナリオに仕上
がっていますので、一聴の価値ありです。
ちなみに、キャロル・パレッキーの明るさは第2巻の中で際立っています。彼女みたい
なウエイトレスがいたら面白いとは思いますが、お店は絶対に潰れてます(笑)。