英霊おすすめ度
★★★★☆
戦争を経験せず、戦場に言ったこともない人間が、戦争を知っているかのようにふるまって、戦争を語る。
それは、私に関しても言えることでありました。現実を知らない日本人の一人だからです。今の日本は理想の塊です。戦後生まれの人間が、かつて日本がしていた戦争の議論をすることは無礼です。ましてや戦没者を侮辱するような発言も決してしてはなりません。
戦後60年以上も経ち、戦争を経験した貴重な人たちが、徐々に少なくなってきています。できるだけ、そういう方たちの話をたくさん聞きたい!純粋な意見を聞けると思います。戦争の肯定否定をできるのは、そういう方たちしかいないからです。
「靖国という異常な歴史観」とか言う議員がいらっしゃいますが、我々は、何の上に生かされているのか?どういう要因でこの世に生を受けたのか?ということを肝に銘じて頂きたい。
映画だけでは伝わりきれません。ドキュメンタリーや本とかで、より理解を深める必要があると思います。芸人の江頭さんも、そういうことをおっしゃっていました。
イーストウッドの意気込みを買いたいおすすめ度
★★★★☆
イーストウッドはアメリカ人であるが故に、日本に不公平とならないような反戦映画を作りたかったのだろう。ただ、その意気込みはわかるが、あまりにも戦争は悲劇なんだ、両方に残虐性があるんだということを強調したいが故に、説教臭くなってしまったのが残念である。また日本の家屋なども、セットとはっきりわかるようなもので、鑑賞に耐えない。もう一つ残念な点は、渡辺謙の演技である。俗にいう「臭い」演技で、ハリウッドで評価されているのかもしれないが、わざとらしくて見ていられない。
誤解のないように書いておくが、アメリカ人の中には常にアメリカが正義だと思っていない人間も多々いることを忘れてはならないだろう。アメリカの反戦運動を見ればそれがよくわかると思う。それから日本人には優れた戦争映画が撮れないと思っている人に、市川崑監督の「野火」を是非薦めたい。戦争映画としては、恐らく映画史上最高の作品だと思う。とりあえず、この作品にはイーストウッドの意気込みを買って、星4つとした。
終止、震えが止まりませんでしたおすすめ度
★★★★★
本当は生きて帰って来てほしい
そんな願いは、日米どちらにも通じる
人間として当たり前の感情であったのだと痛感しました。
何より、この映画がアメリカで製作されたことが有り難い。
戦時中はお互い、偏見と蔑視の対象でしかたかった同士が
やっと公平で冷静な視点で認め合える時代になったのだと思いました。
できればこれを、第二次世界大戦で戦ったすべての国で観てほしいと感じています。
国家とは、正義とは、
おすすめ度 ★★★★★
栗林忠道中将を指揮官とする硫黄島での戦闘をクリントイーストウッドが監督として映画化。
以前、栗林忠道からの手紙(講談社 週刊現代ムック)を見て、栗林氏のノブレスオブリージュ的エリート像は認識していた。戦争など無ければ日本の中枢を担う様な人物であろう。
映画的には、よく出来ているのだと思う。戦争と言うゲームの悲惨さや人間の卑しさ、やさしさを上手く表現していたと。
国家とは何か、民族とは何か、そして家族とは何か。そして正義とは。
日本もアメリカも多くの死者とそのご家族の悲しみの上に現在があることは間違いない。
戦争を知らない世代が確実に増える今後、戦争という仕事だけは増やしてはいけないと思った。