ひとこと占い

Y!天気情報

ぷよぴたっ!

+ ベニスに死す〈ニューマスター版〉 +

ベニスに死す〈ニューマスター版〉

ルキノ・ビスコンティ
おすすめ度:★★★★★
最安値はこちら!

Amazon.co.jp



ココ・シャネルの生きた時代の風景、ニットの輝き・・
おすすめ度 ★★★★★

 1940年代~1970年代に数多くの作品を撮ったルキノ・ヴィスコンティの映画群は、中学生の頃からよく見ていました。

 大阪のミニシアターで特集が組まれて上映されていたので、前売り券を買って心待ちにするほど好きでした。

 ヴィスコンティの何が好きだったかと聞かれれば、映画の中で描かれる貴族達の生き方に対する憧れと、クラシック音楽と官能的色彩の映像による独特の高揚感が、麻薬のように若い日の感受性を刺激したのです。

 ルキノ・ヴィスコンティは、アルファ・ロメオ社の紋章にも見られるミラノ公ヴィスコンティ家の直系です。つまり、ヨーロッパ随一の貴族の生まれです。

 ミラノスカラ座のパトロンだったヴィスコンティ家には、数々の著名人、芸術家が出入りし、その中で生まれ育ったヴィスコンティは、まさに第一次大戦前の平和な時代(ベル・エポック)のヨーロッパ文化の申し子でした。

 彼の幼い時の遊び相手は、名指揮者トスカニーニの息子だったり、夜の遊びを教えた兄貴的存在が詩人のジャン・コクトーだったり、映画の撮り方を教えた人物が画家ルノアールの孫のジャン・ルノアールであったり、ヴィスコンティが最初に演出した舞台の芸術担当がサルバトール・ダリだったり、そんな話はつきません。

 世界的な芸術家たちからじかに様々な事を吸収したヴィスコンティは、舞台、映画、オペラにおいて、先駆的な成功を次々とおさめ、やがて巨匠と呼ばれるようになります。 アラン・ドロンを発掘したのも、マリアカラスの黄金時代を舞台演出家として支えたのもヴィスコンティでした。

 一方、ヴィスコンティが生きた時代は、芸術家である以上に、政治的な人間であるうことが求められる時代でした。

 ヴィスコンティの青春時代、ヨーロッパでは2度の大戦が起こりますが、ドイツ文学やゲルマン民族の文化に深い共感を持っていたヴィスコンティは、ナチス前夜のドイツを旅して、ナチスによるゲルマン文化の復興に深い共感をおぼえます。

 しかし、結局、ヴィスコンティはナチスになびくことはなく、それどころか、「赤の貴族」と呼ばれ、イタリア共産党に入党し、対ナチスのレジスタンス活動を援助して、ナチスに投獄され死刑を言い渡されたこともありました。

 でも、ヴィスコンティの親しい友人の何人かはナチスになびきました。ヴィスコンティが生涯にわたって親友関係を続けた、シャネルの創始者のココ・シャネルもその一人でした。戦後、その事を理由に非難されたココ・シャネルの気持ちを、自分も一時期ナチスに心情的に共感したこともあったヴィスコンティは理解できました。

 ヴィスコンティはのちに、「地獄に堕ちた勇者ども」という映画でナチス前夜のドイツの上流階級を描きます。その時代の混沌とした時代精神を描くことによって、その時代に生きた人々を、そして親友のココ・シャネルを弁明しようとしたのだ、と彼は語っています。

 そして、シャネルが死んだ時、ヴィスコンティは赤い薔薇を送り、「ベニスに死す」 という映画を撮って、ベルエポックの時代に輝きを放ったシャネルの衣装とその時代風景を映像で蘇らせて、亡きシャネルに捧げました。


なぜDVDが出ない?
おすすめ度 ★★★★★

言わずと知れたルキノ・ヴィスコンティの代表作。トーマス・マンの原作では初老の文学者である主人公を作曲家に替えて映画化。この映画の成功はなんと言ってもヨーロッパ全土数千人の中から選ばれたという空前の美少年・タッジオ役のビョルン・アンドレセンの起用による。彼にもし欠点があるとすれば、少年と言うには背が高すぎることくらいか。

その冷たいまでに美しいタッジオと彼を見つめる老作曲家アッシェンバッハとの間には、ついに言葉が交わされることはない。しかし、少年を恋焦がれる男、それに気づき誘うような素振りさえ見せる少年の二人の心理描写は見事としか言いようがない。
DVD化されないのはもはや七不思議の一つとでも言おうか。一刻も早いDVD化を望む。



 [ベニスに死す] ビョルン13歳…&作品世界の魅力。
おすすめ度 ★★★★★

 この作品はビョルン・アンドレセンなしでは語れません!
 ―彼のあの美しさ、セーラーカラーシャツをも可憐に着こなす未だ性無き天使の美貌失くしては、この作品はここまで人の心を惹きつけはしなかった事でしょう。

 ―勿論、主演したダーク・ボガードの演技も素晴らしいし、

この作品を創り出したルキノ・ビスコンティの特出した才能あってこその作品なのだけれど!。

 (ただ、タジオ演じるビョルンの、少女より少年より美しい存在は衝撃でした!!…こんなに綺麗な人間が存在していたこと自体が、奇跡的だと思ってます。)

 音楽もとても美しいです。
 作品世界のもう一つの柱だと言えます。

 個人的には、ハイビジョンクラスの最新映像で見てみたくもありました。

 原作と映画では幾!つかの設定に違いがあって、それもまた比較する楽しさがあります。
 
 作品全体に漂う、夏の倦怠感にも似た―倦んだ熱を孕んだ空気が、独特の映像世界を作り出しています。

 ―その空気が、この映画独特の…悦びと、淡い絶望の混在する魅力につながっている様にも感じます。
 
 (ヴェネツィアに行った事のある方には特にお勧めです。当時と今の違いを見ても、興味深く楽しめます。)

 見るまえは硬いイメージばかりが強かったのですが、見終わった後には…作品世界に酔いしれるばかりです…。
 一度は見てほしい作品です。 



美しい性それはmale
おすすめ度 ★★★★★

単なる片思いの同性愛映画と、感じる人はあまりにも感性欠落。
老人の人生がスクラップされ最後にビルドされる。
プラトニックさが美しい映画に仕上げていると思う。
また究極のビョルン・アンドレセン抜きでは、成立しない映画。
美しいもの美しい、男性の美しさは、女性を凌ぐ。
リメークしたらタツジオ役演じたいな~。



最後のシーンがとっても素敵でした
おすすめ度 ★★★★★

長い映画でしたけど、主人公が感情移入しやすかったので見やすくてよかったです。

少年はとっても美しくて素敵でした。
けれど、どことなく漂う「妖しさ」みたいなものが無かったので、
ちょっと残念です。
あの年頃の少年らしくてよかった思いますけど、
もっとこう、「人をひきつけるような妖美さ」があったら、
もっとよかったと思うんですけど。

最初のあたりが少しダラダラしてるかなと思いましたけど、
バックに流れる音楽が素敵だったので、あんまり気にならないはずです。

最後は切ない終わり方でした・・・・

概要
マーラーの官能的な楽曲に誘われるようにして始まる導入部からして、魔力のような美しさを持った映画である。20世紀を代表する映画監督ルキノ・ビスコンティは「この作品は私の生涯の夢だった」と語っており、終生の愛読書であるトーマス・マンの原作に改編を加え、主人公の設定を文学者からマーラーを模した作曲家として映画化した。

舞台となっているのは現在はベネチア映画祭が開かれるベニス・リド島。静養のため島を訪れた老作曲家(ダーク・ボガード)は、ふと見かけた美しい少年タジオに心うばわれる。監督がヨーロッパ中を探して見つけた15歳の少年ビョルン・アンドルセンは、美を追究する者をとりこにするのもうなずけるほど妖しく美しい。彼の存在なくして映画は成立しなかっただろう。死に至るまで言葉ひとつ交わすことなく少年を追い続ける作曲家。決して交じり合うことなく向けられる視線の痛々しさ。絶対的な美の前に無力となる人間のもろさが見事に描かれている。(井上新八)

ベニスに死す 最新動画

ベニスに死す の最新情報

ワールドカップ ベニスに死す 西村望