|
Loading...
|
 オイディプスの刃 |
山口県下関の旧家・大迫家秘蔵の名刀で、刀研ぎ師（渡辺裕之）が何者かに殺され、まもなくして大迫家の当主（田村高廣）とその妻・香子（佐藤友美）も謎の死を遂げた。月日は流れ、バラバラに育てられて成長した駿介（古尾谷雅人）ら大迫家の遺児たちは再会し、やがて再び惨劇の幕が切って落とされていく……。 『戦場のメリークリスマス』など大島渚監督作品の撮影監督として知られ、また『青幻記 遠い日の母は美しく』で監督デビューも果たした成島東一郎の監督第2作。第1回角川小説大賞を受賞した赤江瀑の同名小説を原作とした角川映画である。刀や香水といったアイテムが血の宿縁劇と巧みに機能しつつ、妖艶な映像美がそれらを包み込んでいく趣向がいい。ただし、意外とエロティシズムの発露は希薄であり、そのためドラマそのものの凄みを今一歩盛り上げきれなかったのは惜しまれるところだ。（的田也寸志） |
 赤江瀑名作選 (学研M文庫―幻妖の匣) |
待望久しかった、わしの大好きな作家・赤江瀑さんの傑作を集めた文庫本。
７００ページを超える「弁当箱サイズ」（編者の東さんがそう言うてます・笑）で、この価格。「単行本３冊分を１冊に！」というのが裏表紙カバーに書かれた売り文句である。それに嘘はない充実ぶり。幻の長編、長編エッセイに、傑作短編が１１も入っている。加えて豪華おまけ、赤江さんのインタビュー付き。 例えば「花曝れ首」 嵯峨野の奥「化野（あだしの）」で展開する妖しい物語。 京都言葉の秋童と、江戸弁の春之助、共に亡霊である二人の華麗で残酷な罵りあいの、甘美なこと。 そしてクライマックス、主人公（というか、狂言回し）の篠子に告げる、秋童の咽鳴り声。 『地獄が、怖うおすのんか？修羅が、そんなに恐ろしおすか？好いた男と見る修羅や、おちる地獄や。おちとみやす』 ああ、久しぶりに読んだけど、痺れる台詞やなあ・・・ こんなん、わしも書きたいなあ・・・ |
 凶鳥の黒影 中井英夫へ捧げるオマージュ |
ぐっときてしまうわけですが。 恩田陸、笠井潔、菊池秀行、北村薫、長野まゆみ、三浦しをん、山田正紀（敬称略）の七人はエッセイ、他の方々が短編を書かれています。 この中に誰か一人でも好きな作家がいるなら、読んで損はないと思います。 中井作品がまさに〈永遠の呪縛〉たりえることがうかがえる本でした。 |
こんな 赤江瀑 の夢を見た！
テレビ、ラジオで活躍中のアイドル 赤江瀑。「初めてのイベントで不安だったけど、大勢の人が来てくれて幸せです」。
団塊世代には懐かしさを、そして現代の若年層には新しさを届ける事になるだろう。
これからもますますの活躍が楽しみですね(^^ゞ
『 死にかけている者は、何をやるにしても大変なんだよ。 』（ フランクリン ）
ズバリ！ですなあ。。
『海峡』赤江瀑(学研M文庫)
凄いなあと想う作家さんが菩薩ならば、赤江瀑はその上をゆく者ではないかしら…、と久しぶりに赤江作品を紐解き数行を読んでぼんやりと酩酊。『赤江瀑名作選』の最後を飾る長編小説。 幽明境を異にする、虚と実を隔てる境界線―海峡。 ...
巨門星―小説菅原道真青春譜 ： 赤江瀑
これは、個人的な好みの問題かもしれないが・・・ 短編作品において、人の情念をねっとり語るときには、あれほど妖しい魅力を放つ赤江瀑の粘度の高い言葉が、ストーリー運びで読ませて欲しいと思う長編では、時々くどくどしいとさえ思われる。 ...
『春喪祭』赤江瀑(学研Ｍ文庫)
これも『赤江瀑名作選』の中の1作。 牡丹。わたしの好きなお花。あの深紅の大輪が一斉に咲き乱れる長谷寺へ、わたしも行きたいと思った。牡丹の妄執に囚われた死んだ若い修行僧と恋に落ちる。取り憑かれてしまっているから、深美には為す術などなく、戀 ...
『上空の城』赤江瀑(学研Ｍ文庫)
ずっとずっと探し続けてきた赤江瀑作品にやっと辿り着けました。この感激たるや…(謎) 読みたかったのです、赤江作品。 手にしたのは、『赤江瀑名作選』長編2作、短編11作からなる単行本。その中の第1作めがこの「上空の城」。 ...
『奏でる艀』赤江瀑(学研Ｍ文庫)
赤江瀑作品特別待遇、「妖幻の匣・赤江瀑名作選」からの1篇。かなでるほしけ。 「月が呼吸してる。」この表現。此方の鼓動を狂わすようなあの恐ろしい感じ。艀から見上げる満月。心奪われて恍惚としている隙に狂気が差し込むのかもしれない。薔薇と毒。 ...
『花曝し首』赤江瀑(学研Ｍ文庫)
こちらも『赤江瀑名作選』第2作目。 このタイトルを見てわたしは、「よし！薔薇のお風呂にこうべを浮かべて読もう！」期待に胸をときめかせつつ入浴。小1時間くらい。 何処がよいと訊かれたならば、すべてがよいと答えよう～♪(小唄風) ...
『伽藍の燻り』赤江瀑(学研Ｍ文庫)
『妖幻の匣、赤江瀑名作選」より1篇。 運命の皮肉とでも云えようか。運命の悪戯とでも云えようか。さらには、運命のお導き(なんか言葉が変だけど)、意思とは別の次元で、それはしかとあるのだなあと思わずにはいられない。為るべくして…、出逢うべくして… ...
『月曜日の朝やって来る』赤江瀑(学研Ｍ文庫)
これも「赤江瀑名作選」のひとつ。たった30頁程度、されどもわたしにはずしりと響く。 有り得ないものを見た時。それは一体何を暗示し何を告げんとしているのか。 20年前に見た、幻の路面電車。その時、弟は生まれ、数日後母が亡くなった。 ...
『オイディプスの刃』 赤江瀑
オイディプスの刃 (1974年), オイディプスの刃 (1974年) (1974) 赤江 瀑 商品詳細を見る. 学校の図書館で見つけた一冊。 妖刀『次吉』、魅惑のラベンダーの芳香によって狂わされていく人たちの物語。 読み終えた後に、思わず溜息をついてしまうくらい、 ...
『阿修羅花伝』赤江瀑(学研Ｍ文庫)
(特に赤江作品は)。まるで何かに取り憑かれたかのように。。真っ白というわけではなく、色んな思いが渦巻いて巧く整理出来ないまま駆け巡る、巡って巡ってそれを言い表す言葉に出逢えなくて、巡り続ける。。そんな感じ。 我が身の未熟さを思い知らされる ...