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夏の栞―中野重治をおくる (新潮文庫) |
佐多稲子の中野重治への愛情が、行間から匂い立つ。男と女という、微妙な距離感、緊張感を漂わせながら、互いに文学的才能と情熱に信頼を置くゆるぎない関係性。ふたりが「あなたのかわりはいない」と思い交わすまでの、五十年に及ぶ出来事をつづる筆致は、中野の死の悲しみをひきずるかのように、湿り気を帯びる。情がからまり、多少のこなれなさがある文章だが、それを差し置いても、気持ちの強さで読ませる傑作だ。書かずにはおれない、という気持ちで書かれた文章にかなうものなどない。 |
こんな 佐多稲子 の夢を見た!
大阪を中心に活動している 佐多稲子。「セクシー系が好きな人には女医、妹系が好きな人にはパジャマや制服などロリっぽいシーンを見て欲しい」とのことで、いろいろなエロスを追及した作品に仕上がっている。
今回も94センチの巨乳が躍動するシーンは満載。特にスカーフを胸に巻いているシーンは、かなり際どいところまで見せているそうで「ドキドキしながら撮りました」と告白した。
う~む意味深。こりゃまさにあれだね。ほら、なんつうかその、
『 俺たちの一生を台無しにするのは、運なんて言うものじゃない。人間なんだ。 』( ガルシン )
胸に染み入る言葉ですなあ。
レストラン・洛陽(佐多稲子)
佐多稲子自身女給を経験していたためか、女給同士の派閥争いとか陰湿な噂話などカフェの舞台裏が描かれている。この点で荷風や井伏などの作品にはないリアリティがあると言える。 最後のほうになると女給のひとりが心中をしたり、女給を辞めたり、カフェ ...
稲子の稲は、稲穂の稲。
7月31日若かりし頃の佐多稲子。 もう、やいのやいの、やかましいのう。もちっと静かにせいや。 不義密通じゃないし、それにしても、14歳の母の世界。できちゃった結婚の佐多稲子は恐らく父母共に眉目秀麗の旧制中学と高等女学校生徒であったのでしょうな ...
日本の夏は死の臭い。
実際はどうなのか知らないけれど、自分にとって、佐多稲子は日本では数少ない美人の小説家であった。しかも、若い時に結婚と離婚を繰り返して、窪川鶴次郎との愛欲では、目を覆いたくなるような情痴の限りを尽くし、その痴態を書き残して自分と対座して ...
『蟹工船』の次は『キャラメル工場から』も必読
さてそんな風に想っていたら、佐多稲子の『キャラメル工場から』という作品を思い出した。この作品は小学校にも通えずキャラメル工場で働く少女を描いた作品。この少女はもちろん、佐多さん自身のことだ。この作品は佐多稲子のプロレタリア文学作家として ...
夏休み
佐多稲子 「キャラメル工場から」 宮沢賢治 「銀河鉄道の夜」「ひかりの素足」 坂口安吾 「白痴」 「堕落論」 川端康成 「伊豆の踊り子」 横光利一 「日輪」、「蠅」、「機械」 樋口一葉 「にごりえ」「たけくらべ」 志賀直哉 「和解」 石川達三 「蒼氓」 ...
稲子の皿
東京・JR田端駅北口のアスカタワーにある田端文士村記念館に、佐多稲子のはがきが展示されていました。 文学賞を受賞した祝に、佐多稲子に皿を送った人があったようで、それに対する礼状でした。 むかしのひとは達筆なので、すらすらとは読めないけれど、 ...
働くということ
記事の中で、寂聴さんは女性が働くことについて教えてくれる作品として、プロレタリア文学の傑作として、佐多稲子の『キャラメル工場から』や『くれない』を挙げていました。 私は佐多稲子の作品は全く読んだことがないので、さっそくタイトルがおいし ...
まつとし聞かば
荒井とみよさんの「『中国戦線はどう描かれたかー従軍記を読む』その後」と、池田浩士さんの「女性作家たちの戦中・戦後―佐多稲子と宮本百合子を読みなおす」という二つの興味深い話を聴いた。佐多稲子は自作をずいぶん改訂しており、その変遷の詳細が ...
嬉しい出会いでした。本の話
はじめは、同じ本にかかれている佐多稲子や中野重治などへの関心から読み始めたのですが、この二氏とはちがった歩き方をした堀辰夫、佐多稲子や中野重治などプロレタリア文学に進んだ文学者から、いまの時代は隔世の感がありますが、当時の文学者がその ...
私の好きな作品たち~堀辰雄編
中野重治、窪川鶴次郎、佐多稲子らと『驢馬』を創刊。 アポリネールやジャン・コクトを耽読しつつ、小品を発表。『驢馬』のメンバーの大方が政治色の強い作品を書く中、彼一人、時代背景や生活臭を排除し、叙 Sag19_2 情性を重んじました。 ...